いつの時代もだめ教師はいる(←YouTube見てみて)の1075号

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   いつの時代もだめ教師はいる(←YouTube見てみて)の1075号

■メンドクサいから禁止

 自転車事故ってのは、16歳の死傷者が突出して多いのです。もうグラフを見るといささか異常だと思えるほどに。
 なぜこんなことになってるのか。その理由はハッキリしてます。
 理由は「中学校が自転車を禁止にしたがるから」「中学校で有効な自転車教育をなんらやっていないから」です。

 *今回のYouTubeは「モペット」どころじゃなく、なるべく多くの人に見ていただきたい動画となりました。
【自転車事故を起こす率は高校1年生が突出して高い、そこにはシャレにならない理由があります】
https://www.youtube.com/watch?v=pGzxg-pJcmw

■誰が責任をとれるというのか

 思い起こせば、自転車に乗れるようになったのはいつ頃でしたか?
 幼稚園の頃、小学生の頃、答えは様々ですが、割と幼い時期でしたよね。
 ところが、自転車事故はそのときが最も多いわけじゃない。そこからはるか後、高校1年生なのです。
 言えるのは、子供の頃の無知や不注意ではなく、力がつき、スピードが出るようになった頃に、子供は自転車事故を起こすという事実です。
 しかも、高校1年生がピンポイントで多い。
 なぜそんなことになるのでしょう。
 その理由は、体力ついてスピードが出るようになったくせに、交通ルールや自転車の安全運転について何の知識もないからです。
 では、なぜ高校1年生は安全運転の知識がないのでしょう。
 中学時代に何も教わってないからです。
 教わってないどころか、驚いたことに、自転車はもはや「禁止事項」になりつつあります。
 要するに「靴下ワンポイント」や「髪型ツーブロック」などと同じなのです。
 困ったことなのは、そういう話、すべてが「卒業したらどうぞお好きに」だということです。靴下や髪型はそれでいいかもしれませんが、自転車の安全は違います。何も知らないまま放り出す。ありていに言って無責任でしょう。

■メンドクサいから「自転車禁止」

 いつの時代もバカ教師というものはいるもので、自分が学ぼうとしない、生徒にも学ばせようともしない、で、何も知らないくせに面倒くさいから禁止。禁止が一番楽ですから。
 いわば教育的怠惰です。
 だけど、やがて生徒は自転車に乗るのです。生徒は交通ルールも乗り方もクルマの挙動も何も知らずに路上に放り出される。で、結局、事故を起こす。そのうちの何%かは死ぬ。
 こういう構図こそ16歳の自転車事故が異様に多い理由です。
  メンドクサいから禁止。その結果、全国でどういう悲劇が起きているか。本気の本気で大人はこの異常事態に向き合わねばなりません。

 *今回のYouTubeは「モペット」どころじゃなく、なるべく多くの人に見ていただきたい動画となりました。
【自転車事故を起こす率は高校1年生が突出して高い、そこにはシャレにならない理由があります】
https://www.youtube.com/watch?v=pGzxg-pJcmw


【ヒキタ解釈のオススメ本(あるいはオススメサイト) *たまに非オススメあり】

『嗚呼!! 花の応援団』 どおくまん著 双葉社
 
 70年代に大ヒットした破天荒ギャグマンガ。「役者やのー」「団の面目丸つぶれ」などの流行語を作り、映画化もされ、本気で大流行した。
 ところが、今さらながら読んでみて、ちょっと驚いたんすよ。
 くだらなくて暴力的でエロなのは当たり前。そういうマンガなんだから。
 だが、ヒット当時の感覚で言うと「くだらなくて暴力的でエロ、しかし、ほんの少し感動(エー話や)がある」というのがウリで、だから大ヒットしたと思われていた。
 ところが、今読むと、まーったく感動できないんだわ。
 たとえば今回読んだ第4巻のエピソード。
 南河大応援団所属の団員Aが、地元に帰ってトラック野郎として独立して運送業をやろうとしてる。で、応援団を抜けるんかい〜と先輩たちに因縁を付けられてリンチを受ける。でも、Aは血まみれになりながら、オッス、オッス、と言い続ける。で、「もうやめてやれや」と主人公(青田赤道)が止め、青田はAにカネを渡し、Aはトラックに乗って帰っていく。それを見送りながら応援団全員が「Aに幸あれ」と、応援エールを送る、泣きながらトラックを運転するA。
 と。
 …これ、感動します? というか現代では到底成り立たないストーリーでしょ。
 いやー、もう、ちょんわちょんわ、何これ、倫理感も、感覚も、時代の空気も、何もかもが違うから、必然的に、感動のツボも、ギャグのツボも異なってる。
 読んでみれば分かります。令和に生きる我々はほぼ全員「これなに」「何でこれがヒットしたの?」「どこが面白いの?」と思うから。くえっくえっ。

 

【ヒキタYouTube『芝浦自転車研究所』】
https://www.youtube.com/watch?v=D61i7F-66E8

【ヒキタ関連Kindle本】
「津波から自転車で逃げられるか」疋田智著・NPO自転車活用推進研究会編集
https://www.amazon.co.jp/dp/B07JCXPGGL
「平成バブル物語 ~60年代生まれのための東京バブストーリー~」(田崎仁志著)
https://www.amazon.co.jp/dp/B07GWRJPZH/

【好評既刊本】
「新・自転車“道交法”BOOK」自転車活用推進法が分かる! 木世(えい)出版社
https://www.amazon.co.jp/dp/4777946207
「電動アシスト自転車を使いつくす本」東京書籍
https://www.amazon.co.jp/dp/4487809878
「自転車“道交法”BOOK」小林成基(NPO自活研)と共著 こやまけいこ:イラスト 木世(えい)出版社
「だって、自転車しかないじゃない」朝日文庫
「おやこで自転車 はじめてブック」疋田智監修 ぼちぼち自転車くらぶ著 子どもの未来社
「明るい自転車質問室」(ドロンジョーヌ恩田と共著)東京書籍
「自転車 困った時の即効お助けマニュアル」成美堂出版
「自転車ツーキニストの作法」SoftBank新書
「ものぐさ自転車の悦楽」マガジンハウス
「自転車会議!」(片山右京・勝間和代・今中大介・谷垣禎一と共著)PHP研究所
「自転車の安全鉄則」朝日新書
「今すぐ使えるクロスバイク図解マニュアル」大泉書店
「ロードバイクで歴史旅」木世(えい)出版社
「自転車をめぐる冒険」「同・誘惑」(ドロンジョーヌ恩田と共著)東京書籍
「それでも自転車に乗り続ける7つの理由」朝日新聞出版
「自転車生活の愉しみ」朝日新聞出版
「天下を獲り損ねた男たち(続・日本史の旅は自転車に限る!)」木世(えい)出版社
「自転車とろろん銭湯記」ハヤカワ文庫
 いずれも好評発売中。ネット内でのご注文はこちらにどうぞ。
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