メルマガ再開♪ でクリスマス♪ の1003号

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      メルマガ再開♪ でクリスマス♪ の1003号

■論文はまだ書いてるんですけどね

 博士論文は提出したんですが、まだちょっと直しなどがありまして、いろいろいじってるところであります。
 それはさておき、いや、年末だ。
 というわけで、メルマガ『疋田智の週刊自転車ツーキニスト』ぼちぼち再開しようと思ってます。
 英語での100分講義in都市大も終わったしね。
 100分間英語で喋りっぱなし。いやもう、私にとっては「英語で云々」が一番のプレッシャーなんだわさ。

■クリスマスはなぜハロウィンに負けたか

 ところで、ふと気づくと12月。というより、今年もあと8日(@∀@;)。
 で、各所各地でジングルベルなわけですが、誰もがご承知の通り、以前に較べたらクリスマスって小さくなったよね。小さくなったというより地味になった。
 特にバブルの頃なんかに較べると、もうイベント性が低くなったというか、お祭り感が減った。
 これいったい何でだべと思うと、間違いなく、10月のハロウィンに負けた、というところだろうと思うわけ。思うわけ、って思うよね。使えるカネは限られてるんだから。
 今のヤングたち(笑)は、もう圧倒的にクリスマスよりハロウィンを選ぶ。こちらの方がナウい(笑)し、エンジョイ(笑)できる。…ってなんでこんなに死語ばかり使うんだと思いつつ、言いたいことはひとつ。
 イベントとしてのクリスマスはハロウィンに負けた。
 で、それはいったいなぜだ? ということなんだな。

■両者の差異はココにある

 いえ、分かってるのです。クリスマスはもうキリスト誕生の聖夜でありますし、ハロウィンは古代ケルト人が始めた「秋の収穫をお祝いし、先祖の霊をお迎えするとともに悪霊を追い払うお祭り」とかね。
 あまりカタいこと言わんでくだされ。
 ここ日本に渡ってきて、単なる「横文字系のお祭り」と化した今、この両者の差異はどこにあるか、と。そこに着目すると、大まかにいって両者には次の3方面の違いがあることが分かる。

(1)品行方正なクリスマスと、ちょっと不良のハロウィン
 クリスマスってのはね、ツリー飾って、きよしこの夜を歌って、ちょっとアーメン、はい、先生の言うことを聞いてー、みたいな感じで、品行方正じゃないですか。基本的に。
 それに対して、ハロウィンってちょっと不良でしょ。仮装の方向性もホラーだし。オカルトだし。渋谷スクランブルだし。オールだし(笑)。
 なんつーのか、クリスマスがNHKっぽくて、ハロウィンの方が民放っぽいというかね、そういう雰囲気がある。

(2)ファミリーなクリスマスと、フレンズのハロウィン
 次にもちろんココですよね。サンタが来てプレゼント靴下に入れて七面鳥のクリスマスは、やっぱし家庭内のファミリーイベントだ。ところが、ハロウィンはカップルやフレンズ、要するに家庭から外に出た楽しみだよね。仲間で集まってわいわいやる感じ。
 クリスマスが小中学生っぽいとしたら、ハロウィンは高校生や大学生っぽい。
 これさ、バブルの頃以降「クリスマスはカップルで」なんてのがあったけど、いやー、どうだろう。なんかさ、カップルのクリスマスって、どこか「ごっこ感」がなかった? あの時期から。「本来のクリスマスはちょっと懐かしくて、家族でなごんで、サンタのプレゼントで、なんだけど、それをカップルに当てはめてクリスマスごっこするのが、これ♪」みたいな。
 要はアレだよ、ユーミンの『恋人がサンタクロース』。あれって「クリスマスはファミリーで」という前提がないと成り立たない歌詞じゃん。そこよ、言いたいのは。

(3)クリスマスはゴージャス、ハロウィンはチープ
 これって、別に善し悪しで言ってるわけでも、上下で言ってるわけでもじゃなくてさ、テイストの問題として聞いて欲しいんだけど、なんつーのかな、たとえばデパートの飾り付けで言っても、クリスマスものは際限なくゴージャスにできるじゃないですか。でも、ハロウィンはチープだ。必ずチープ。でもそのチープなテイストがいいわけだよ。
 食べものにたとえるなら、クリスマスが「フランス料理(を模したファミレス料理)」で、ハロウィンが「屋外の○○肉の丸焼きパーティ(を模したケンタッキーフライドチキン)」みたいな感じ、と言えるだろうか。
 要するに、クリスマスがナイフとフォークとしたら、ハロウィンが手づかみ、という感じ。

■そんな中でハロウィンの圧勝

 と、そんなわけでハロウィンは何かに似てる。
 うん、ちょっと前の言葉で言うなら「マイルドヤンキー」なんじゃないかなぁ。それが圧勝した。それが今。渋谷だけじゃなく、地方のロードサイドにハロウィン的飾り物がマッチするのもそのせいだ。

 とね、私の個人的な印象ではそんな風に思うわけですよ。
 ただね、私自身は、今となってはそんなにハロウィンを嫌ってはいないのよ。若者たちの立場に立ってみれば分かる。ハロウィンは「バブル時のクリスマス」と違って、リア充も、非リア充もそれなりに楽しめる。
 これも現在ジャパンの本質のひとつかもしれないな。


【ヒキタ解釈のオススメ本(たまに非オススメあり)】

『自転車キャンプ大全』田村浩著 技術評論社

 さすらいの自転車ライターにして、ときどき自転車雑誌編集長・田村浩さんによる、自転車キャンプの入門書。読みゃ分かる。楽しい。
 今さらながら私が思うのは、なるほど「グラベル」ってのは「現代のランドナー」なんだな、ということだ。東京サイクルデザイン専門学校などで教えていて、昨今スゴく思うのは「今の若い子たちは全員グラベルマニアだ」ということなんだけど、そうか、ある意味おれの若い頃と同じなんだ、と思う。
 読んでるだけで、テントの中にいるときのワクワク感が腹の奥の方から湧き上がってくる。
 オールカラー。おすすめ。


【ヒキタ関連Kindle本】
「津波から自転車で逃げられるか」疋田智著・NPO自転車活用推進研究会編集
https://www.amazon.co.jp/dp/B07JCXPGGL
「平成バブル物語 ~60年代生まれのための東京バブストーリー~」(田崎仁志著)
https://www.amazon.co.jp/dp/B07GWRJPZH/

【好評既刊本】
「新・自転車“道交法”BOOK」自転車活用推進法が分かる! 木世(えい)出版社
https://www.amazon.co.jp/dp/4777946207
「電動アシスト自転車を使いつくす本」東京書籍
https://www.amazon.co.jp/dp/4487809878
「自転車“道交法”BOOK」小林成基(NPO自活研)と共著 こやまけいこ:イラスト 木世(えい)出版社
「だって、自転車しかないじゃない」朝日文庫
「おやこで自転車 はじめてブック」疋田智監修 ぼちぼち自転車くらぶ著 子どもの未来社
「明るい自転車質問室」(ドロンジョーヌ恩田と共著)東京書籍
「自転車 困った時の即効お助けマニュアル」成美堂出版
「自転車ツーキニストの作法」SoftBank新書
「ものぐさ自転車の悦楽」マガジンハウス
「自転車会議!」(片山右京・勝間和代・今中大介・谷垣禎一と共著)PHP研究所
「自転車の安全鉄則」朝日新書
「今すぐ使えるクロスバイク図解マニュアル」大泉書店
「ロードバイクで歴史旅」木世(えい)出版社
「自転車をめぐる冒険」「同・誘惑」(ドロンジョーヌ恩田と共著)東京書籍
「それでも自転車に乗り続ける7つの理由」朝日新聞出版
「自転車生活の愉しみ」朝日新聞出版
「天下を獲り損ねた男たち(続・日本史の旅は自転車に限る!)」木世(えい)出版社
「自転車とろろん銭湯記」ハヤカワ文庫
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