なるほど、BLについてちょっと考えたこと、の1061号
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なるほど、BLについてちょっと考えたこと、の1061号
■BL(ボーイズラブ)について考える
先日、大東文化大学社会学研究所の研究会で「BLについて考える」というのがありましてね。私はここの客員研究員なんで「こりゃ面白そう」と出席したわけだ。
BL、もちろんBoys LOVEの略で、女性にウケる男同士の愛ってヤツだね。多くはマンガでライトノベルみたいなのもある。
1時間半ほどの研究会で、「なるほどこれも社会学」と、私はいたく感銘を受けたんだが、いや、自分の人生の中で初めてだよ、こんなにBLのことを考えたことって。
で、ちょっと気づくことがあった。
■BLの対義とはなにか?
前々から「なんかヘンな趣味だよなぁ」と思っていたのよ、BL。
だって、女性が「男同士の愛」を愛(め)でるんだよ。なんのことやら、と思ってたんだが、ちょっとしたヒント「BLとゲイとはあまり関係ない」ということに気づいて、謎が少しずつ解けていった。…という気がした。
BLの構図って、要するに「ファンタジーの男たちを女が愛でる」という構図だろう。
ストーリーには女性はほぼ出てこない。出てこないのも当然で、これを好む女性たちは、現実の女同士のいざこざや、男女の恋愛すったもんだにうんざりしてるからだ。
BLは「(自分の性とは違う)男しかいないファンタジーの世界」の中で、ファンタジーの男たちが恋愛ドラマを繰り広げる、と、そのあたりに本質がある。
…となると、その対義はなんだろう。当然、構図としては「ファンタジーの女たちを男が愛でる」になる。
これはなんだ。
…ぴたりハマるものがある。「萌え」だろう。ある種の女性たちが異様に嫌がる「童顔で巨乳のアニメ絵女性」たちのマンガ(とか)ということになるのではないか。
両者それぞれ「男コンシュマー」「女コンシュマー」がほぼ皆無というところも大共通点だ。
■「百合では?」という反論
いや違う、BLの対義は「百合」じゃないか、という反論もあろうかと思う。
ところが、これに関してはBLの歴史を振り返る中で明確に否定されていた。
百合ははっきりとレズビアンを志向している。女子同士の愛を描き、その消費者は女性だ。明らかにLなのだわ。
ところが、BLはゲイじゃない。
始まり当初こそ『さぶ』(ゲイ雑誌)と『JUNE』(元祖BLというべき雑誌)は提携していたらしい。出版社が同じだったということから。
ところが現在は完全に分かれてる。BLは「男子同士の愛を描くが、消費者は女性」つまり、明らかにGではないわけだ。実際にゲイ方面からは「BLはゲイ差別だ」「クィアベイティングはやめろ」との批判があるという。
■女と男の潜在的志向性が両者を非なるモノにした?
では「BL」と「萌え」を較べると、なぜかくもストーリーの志向性が異なるのか。それは男女の生物的な志向の差だと考えられる。
BLで「ファンタジーの男たちを女が愛でる」の「愛で」部分は、(女性の好きな)恋愛を指しているんだろうと思うわけ。そもそもの世界が「女が出てこない世界」なのだから、そこで恋愛を志向するなら、ストーリーは必然的に男同士の恋愛物語となる。だからというべきか、男同士のセックスシーンは極小なんだそうな。
これに対して、萌えはどうか。「ファンタジーの女たちを男が愛でる」の「愛で」は、直接的に(男性の好きな)エロだろう。だから出てくるのは、現実には有り得ないような巨乳娘だの、なんだっけ「タコのお化け」みたいなのが萌え娘をいたぶったりするエロシーンになるんじゃないかと思うわけだ。
■反論は認める(`・ω・´)キリッ♪
私としては非常に腑に落ちた。
ヒキタ推論「『BL』のカウンターパートは『萌え』である」にね。
ただし、ま、私のスタンスとしては「反論は認める(`・ω・´)キリッ!」だ(笑)。おそらくBL愛好者も、萌え愛好者も、お互い「あんなのと一緒にしないで!」だろうから。
ちまたでは「BL図書館排除」「BL表紙が破廉恥」「温泉むすめ排除」「イラスト女性がくねくねしすぎ」などの事件が起きたりする。が、よく見ると、お互いがお互いを叩いている。殴り合いにすら見えるわけだ。
しかも、双方「好み」で「趣味」で、ある意味「宗教」だから、相寄るところがない。
ふーむ、しかしながら「反論は認める!」だ。
というか、正直言うと、あんまし深くは知らん、BLも萌えも(笑)。素人が勝手なこと言うんじゃない、と言われれば、…はい、仰るとおりで、というしかない<(_ _)>。
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株投資、為替投資など、ネット取引の色々があるからか、経済予測系のYouTubeって結構たくさんあります。
その中で、私はこのタイチさんのページはなかなか論理的で分かりやすくてタメになると思ってます。
その通りに投資するかと言われると、それはまた別なんではありますが(笑)。
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