『ジャイアントロボ』主題歌に考える1030号

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     『ジャイアントロボ』主題歌に考える1030号

■まずは聴いて驚いた

 懐かしの子供ヒーロー番組『ジャイアントロボ』って憶えてますかね。
 あれ、主題歌のテーマが、こんなに勇ましくも不安な歌って思わなかった。

【ジャイアントロボ主題歌(名曲・まずはここをクリック)】
https://www.youtube.com/watch?v=lsqCbY_N-CA

「不安なテーマを、勇壮なサビが打ち砕く!」という感じで、子供向けとしてはちょっと高度。で、感動的。私は何だかこのコンセプト、どっかで聞いたことあると思ったんすよ。

■勇壮な男声コーラスは?

 …ふむ、そうか、50-60年代のマオ主義者などによる「労働歌」だ。

【参考:ワルシャワ労働歌】
https://www.youtube.com/watch?v=WGdd5Jc3ZU8

 勇壮な男声コーラスももちろんだけど、歌詞だってそれっぽいぞ。まずはオリジナル。

ジャイアントロボ 作詞:伊上勝 作曲:山下毅雄

輝く太陽 背に受けて
鉄の巨人の 叫び声
勝利の凱歌だ 正義の旗だ

進め ジャイアントロボ
立て ジャイアントロボ
進め ジャイアントロボ
立て ジャイアントロボ

広がる海原 波をたて
ジェットの音を 轟かす
狙うは怪物 逃がしはしない

進め ジャイアントロボ
立て ジャイアントロボ
進め ジャイアントロボ
立て ジャイアントロボ

胸のバッジは U7
ロボと一緒に 大空を
飛んでいくのは 僕らの仲間

進め ジャイアントロボ
立て ジャイアントロボ
進め ジャイアントロボ
立て ジャイアントロボ

 これにほんの少し(本当にほんの少し!)手を加えるだけでこうなる。

輝く太陽 背に受けて
鉄鎖のくびきを 砕くとき
勝利の凱歌だ 正義の旗だ

進め プロレタリア
立て プロレタリア
進め プロレタリア
立て プロレタリア

広がる海原 波をたて
渾身の櫓音を 轟かす
資本家の支配を 許しはしない

進め プロレタリア
立て プロレタリア
進め プロレタリア
立て プロレタリア

胸のバッジは 鎚と鎌
万国の友と 肩を組み
連帯するのは われらの仲間

進め プロレタリア
立て プロレタリア
進め プロレタリア
立て プロレタリア

 ね。そのまま何の違和感もなく歌えますでしょ。曲調もそれっぽい。
 ジャイアントロボは、じつは私(56歳)の子供時代よりも少々前になる。67年から68年のカラーTV放映で私は1歳か2歳だ。
 寅さんの義弟ひろしも組合活動にのめり込む時代(69年)。そういう世相だったんだろうなぁ。


【ヒキタ解釈のオススメ本(たまに非オススメあり)】

『モーレツ先生』 牧村和美著 秋田書店

 ジャイアントロボに続いて、こちらも懐かしモノ。マンガです。
 見るべきは絵柄だ。
 ちばてつやがお色気モノを描いたら、こうなるだろう、という絵柄で、なんというのかな「手塚治虫のオマージュマンガを描く田中圭一」を彷彿とさせる。
 前々からこの牧村和美という人に関しては、不思議だなぁと思ってたんだけど、正直うまいんですよ。絵が達者。この方は「ちばてつや絵柄」を完ッ全に自家薬籠中のものにしていて、物真似にアリガチな「無理」がない。マネしたんじゃなくて本当にこういう絵柄を自分で確立したんだ、という風情。
 で、ちばてつや風にムチムチプリン(←当時の言い方)を描きまくる。
 …ハッ!Σ(゜∇゜;)!!  そうか、そういう意味では、ちば先生に唯一欠けてる「お色気」的要素を埋めてたのかもしれん。…でもなぁ。うーむ。
 ちばてつや風以外にも、昔の少女絵本風などもあるんだけど、基本はちばてつや風。で、とにかく多作。多作なのに「これが代表作」というものがほぼない。強いて言えば、この『モーレツ先生』くらいだ。
 なんか不思議なんですよ。どこかひっかかる。「器用貧乏」というべきなんだろうか。分かりませんけどね。

 もしかして、原作を梶原一騎先生に描いてもらえば「あさってのジョー」が生まれてたかもしれん。
 ジョーが必ずズレてて、何もかもがアサッテの方向にいってしまうという痛快ギャグボクシング巨編(笑)。
 絵柄は素直でシリアスなのに、ストーリーはギャグ。
『噂の刑事トミーとマツ』みたいだ。

 …と、何もかもを懐かしモノでまとめてみますた。


【ヒキタ関連Kindle本】
「津波から自転車で逃げられるか」疋田智著・NPO自転車活用推進研究会編集
https://www.amazon.co.jp/dp/B07JCXPGGL
「平成バブル物語 ~60年代生まれのための東京バブストーリー~」(田崎仁志著)
https://www.amazon.co.jp/dp/B07GWRJPZH/

【好評既刊本】
「新・自転車“道交法”BOOK」自転車活用推進法が分かる! 木世(えい)出版社
https://www.amazon.co.jp/dp/4777946207
「電動アシスト自転車を使いつくす本」東京書籍
https://www.amazon.co.jp/dp/4487809878
「自転車“道交法”BOOK」小林成基(NPO自活研)と共著 こやまけいこ:イラスト 木世(えい)出版社
「だって、自転車しかないじゃない」朝日文庫
「おやこで自転車 はじめてブック」疋田智監修 ぼちぼち自転車くらぶ著 子どもの未来社
「明るい自転車質問室」(ドロンジョーヌ恩田と共著)東京書籍
「自転車 困った時の即効お助けマニュアル」成美堂出版
「自転車ツーキニストの作法」SoftBank新書
「ものぐさ自転車の悦楽」マガジンハウス
「自転車会議!」(片山右京・勝間和代・今中大介・谷垣禎一と共著)PHP研究所
「自転車の安全鉄則」朝日新書
「今すぐ使えるクロスバイク図解マニュアル」大泉書店
「ロードバイクで歴史旅」木世(えい)出版社
「自転車をめぐる冒険」「同・誘惑」(ドロンジョーヌ恩田と共著)東京書籍
「それでも自転車に乗り続ける7つの理由」朝日新聞出版
「自転車生活の愉しみ」朝日新聞出版
「天下を獲り損ねた男たち(続・日本史の旅は自転車に限る!)」木世(えい)出版社
「自転車とろろん銭湯記」ハヤカワ文庫
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