やはりそういうヤカラが出現したかの795号(復刻版)

*ちょうど3年前のメルマガ795復刻版です(2018年10月4日)。何だかこれ面白い。というのか、また出ると思うぞ。こうやって自転車で逃げる容疑者とか。

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┏━┫ 週刊 自転車ツーキニスト ”Weekly Bicycle Tourkinist” ┣━┓
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     やはりそういうヤカラが出現したか…(;_;)の795号

■樋田淳也容疑者(30)逮捕

 自転車で逃走か…。
 もちろん逃走犯・樋田容疑者の話でありますが、ご丁寧に「日本一周!出会い旅」なんて看板をリアに出しての「サイクル野郎」ぶりだ。
 大胆にも色んなところで写真に撮られたりしていて、その姿は、丸刈り、日焼け顔の、ちょっと昭和な「自転車好青年」という風情だ。でも、そのじつ各地で万引きなどを繰り返してたわけで(自転車をはじめ数々の荷物もみんな盗んだものだ)とんだ食わせ物、というのか、いわばフェイク自転車野郎だったわけでね。
 参ったなぁ。
 最初聞いたときは、ちょいと笑っちゃったんだけど、ほんとは笑いごとじゃない(笑)。
 もともとサイクリストに優しいお土地柄に付け込んでの逃走劇であって、ああ、申し訳ない、地元の方々…、なんて、樋田容疑者になりかわり(ナンデだ)おわび行脚に出たい気分であります:.。.:゜(@∀@;)゜:.。.:
 このあたりの話(樋田容疑者の悪質性と迷惑性について)は、次号「BiCYCLE CLUB」誌(12月号)に書いたんで、よろしければ読んでいただきたいと思うんだけど、それとは別に、自転車ってのは、犯罪者が逃走するのにピッタリなんだよなぁ(;_;)。特にロードバイク(;_;)。
 じつは本メルマガでも、かつて取り上げたことがある。
 下記の2つがその代表的なものだ。

【“ロードバイク”はかなり有力な選択肢では?の(週刊 自転車ツーキニスト471)】
http://melma.com/backnumber_16703_5585094/
【何を夢見て脱走したのかの(週刊 自転車ツーキニスト778)】
http://melma.com/backnumber_16703_6678484/

 前者471号はオウムの高橋容疑者についてで、778号はつい先日(これもしまなみ海道がらみ!)の脱走犯・平尾容疑者について。
 別に逃走に自転車をすすめるわけじゃないが(←当たり前。やめていただきたい)たしかにロードバイクは向いてるのよ、犯罪者の逃走に……。

■自転車エスケープはなぜ有効か?

 犯罪者が逃走するのに自転車(なかでもロードバイク)はマジ向いてる。
◎まずはアイウェア(サングラス)およびヘルメットだ。
 ヘルメットについては分からんけれど、樋田容疑者、アイウェアは常時かけていた(どこでかっぱらったんだろう)。目を「太陽」と「虫」から保護するために。サイクリストがアイウェアをかけるのは、いわば当たり前だ。むしろ「いかにもサイクリスト」。で、そのアイテムによって、人相はかなり分かり難くなる。
◎ラフな格好でうろうろしていても怪しまれない。特に「日本一周」なんて掲げてた日にゃ、多少、汗臭くて、小汚くても「ま、そんなもんさね」と思われがちだ。
◎最大の盲点が「チャリンコ」というイメージだろう。
 何のことかというと、チャリンコ、つまり、近所まわりに使う「近距離イメージ」が、スポーツ自転車にも適用されがちなところで、まだまだ一般的には「たかがチャリンコ、そんなに遠くまで行けないだろ」と思われがちだ。
 しかし、そこが大きな盲点となる。
 もちろん本メルマガの読者ならご承知の通り、樋田が乗ってたクロスバイクの手合いなら、意外に(いや「意外」以上に)遠くまで移動できる。しかもかなりスピーディに。だいたい49日にもおよぶ逃避行だよ。北海道の端っこで逮捕されても、まーったく驚かなかったね。でしょ、読者諸氏のみなさま。
◎さらにはガソリン要らずで、距離あたりのランニングコストが異常に安い。金欠にものすごく強い。
◎そして(これは瀬戸内・しまなみ海道周辺、または北海道・沖縄などで、特に言えるんだが)「お、チャリンコで日本一周かい? どっからだい? いいな、若いってのは、頑張れよ!」なんて、好印象で迎えられがち…。

 ところが、その樋田容疑者、ありていに言って、連続窃盗犯で、連続ひったくり犯で、強姦魔であった。
 おまけに逃走後は(本日の報道なんかによると)四国で松山や高知にもあしをのばし、自転車お遍路を装った万引き行脚を繰り広げてたらしい。
 いわば「万引き三昧のお遍路さん」だよ。どんな功徳があるんだか。
 逮捕されたのは、大師さまのお怒りかもしれん。

■真似しないように

 というわけで、これを読んでる犯罪者の諸君(←そんな人は(おそらく)いません)、樋田の真似をしないように。
 真似しないように、って、もう私なんかが言わなくても、今回の事例で自転車の有効性はバレバレにバレてるわけだが、本気でやめていただきたい。
 サイクリストのイメージが分かりやすく落ちるし、なんだかコンビニに入っても落ち着かない気がするよ。
「あ、自転車野郎だ、もしかして、樋田みたいに、万引きすんじゃねーか?」なんてね。
 あー、やだやだ。


【ヒキタ解釈のオススメ本(たまに非オススメあり)】

『平成バブル先送りの研究』村松岐夫編著 東洋経済新報社

 あの覆面バブル評論家・田崎仁志氏も大いに参考にしたというウワサの、バブル学術書。
 8人の専門家による論文を集めたもので、いろいろなことを含め「そろそろ学術的にもバブルを総括し得るかな」という2005年に発刊された。もう13年も前だ。
 不良債権処理についての、政府、金融機関による対策タイムラグ、「先送り」に関する関係各者の利害の一致、など、今となっては「そりゃそうだわな」の話も多いが、各章はそれぞれの筆者により分かりやすくまとめられていて得られるものも多かった。
 私にとっての注目点は、278ページ以降の第Ⅲ部にあった。
 ことの大小はあるものの、同じリセッションであるにもかかわらず、なぜ日本のバブル後処理だけが、こんなに時間がかかり、なおかつ「失われた10n年」を食らうことになったのか、という部分だ。日本でだけデフレが起き、円高でありながら、株安、地価安、消費減、という、トンデモ状態に陥ってしまったのか。
 と、ここの核心部分には、やはり明確な答えが出ないのだ。
 本書では、スウェーデンとの比較で、かたや果敢でスピーディな不良債権処理ができたのに……という事例が紹介されるが、そのスウェーデンと日本の違いは、日本の経済風土である「関係者全員が一心同体」「雇用を守る」「破綻認定の困難性(流動性が守られる限りはOK)」「金融機関が破綻したときの処理枠組みが未整備」というあたりに帰せられる。
 ふむ、しかし、本当にそれだけか? なんだか分かったような、分からんような、であって、こりゃまたじっくり読まねばなるまいて、と思う。
 本書はなかなか良書なんだけど、ちょっと高いのが玉に瑕でね。4,200円。
 それに較べると、同じバブル本でもこの↓本は安いよ。445円、もしくはタダ(Kindle Unlimitedの場合)だ(笑)。

田崎仁志著『平成バブル物語 〜60年代生まれのための東京バブストーリー〜』
https://www.amazon.co.jp/dp/B07GWRJPZH/


【ヒキタ最新刊】
「新・自転車“道交法”BOOK」自転車活用推進法が分かる! 木世(えい)出版社
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「電動アシスト自転車を使いつくす本」東京書籍
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【好評既刊本】
「自転車“道交法”BOOK」小林成基(NPO自活研)と共著 こやまけいこ:イラスト 木世(えい)出版社
「だって、自転車しかないじゃない」朝日文庫
「おやこで自転車 はじめてブック」疋田智監修 ぼちぼち自転車くらぶ著 子どもの未来社
「明るい自転車質問室」(ドロンジョーヌ恩田と共著)東京書籍
「自転車 困った時の即効お助けマニュアル」成美堂出版
「自転車ツーキニストの作法」SoftBank新書
「ものぐさ自転車の悦楽」マガジンハウス
「自転車会議!」(片山右京・勝間和代・今中大介・谷垣禎一と共著)PHP研究所
「自転車の安全鉄則」朝日新書
「今すぐ使えるクロスバイク図解マニュアル」大泉書店
「ロードバイクで歴史旅」木世(えい)出版社
「自転車をめぐる冒険」「同・誘惑」(ドロンジョーヌ恩田と共著)東京書籍
「それでも自転車に乗り続ける7つの理由」朝日新聞出版
「自転車生活の愉しみ」朝日新聞出版
「天下を獲り損ねた男たち(続・日本史の旅は自転車に限る!)」木世(えい)出版社
「自転車とろろん銭湯記」ハヤカワ文庫
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