「セルフ外圧」に効果なしの897号
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「セルフ外圧」に効果なしの897号
■「武漢ウイルス」の語について
新型コロナウイルスの話だけど、いやまあ、ここまで蔓延するとは! と誰もが思ってることでしょう。なんでここまでワールドワイドになってしまったんだろう。って、これがウイルス禍の恐ろしさ。
今から思うと、なぜ初期消火できなかったんだぁぁ、と、まあそのあたりの思いもあってか、米・ポンペオ国務長官が、会見で毎度「武漢ウイルス」という。すると中国が「武漢ウイルスって言うなぁぁ!」と怒ってしまって、今。
【米国務長官、新型コロナを連日「武漢ウイルス」と呼称 中国は反発(AFP)】
https://www.afpbb.com/articles/-/3272130
いや、仕方ないでしょう「武漢ウイルス」。ことの経緯を知ってる人は、誰もがその名に納得だ。
こんなことでも米中対立してしまうわけで、中国はもっと大人になれと私などは思ってしまう。
日本だって「日本脳炎」だの「日本住血吸虫病」だの、本来、東南アジア発の病気に日本の名がつけられたことは多々あったわけでね。
これらは「日本で発見」され「日本の研究者が努力して治療法を見つけ」結局「日本で克服」した。だから「日本◎◎」つまり日本の名がつくのは、むしろ文明国の証左で、名誉ですらあったわけだ。ま、名誉は若干言いすぎではあるわけだが。
中国は今「武漢では克服しつつある」というウソだかホントだか分からない情報(たぶん前者)を、強力に発信してる。だったら、せっかくなら本当に克服して欲しいもんだよ。
それであって「武漢ウイルス」または「武漢肺炎」。で、ようやく大国たる中国のメンツが立つってもんだ。
■ついに「パンデミック」認定
そういったウイルスの名付け程度のメンツの張りあいが今なんだが、でも、その前から、とにかく「メンツ」「メンツ」で、世界のパンデミック阻止は、後手に回ってしまった。
ことの主役は、メンツ大国・中国に忖度しまくった、WHOだよ。
今頃になってようやく「パンデミック」認定。
でも、最初の頃は「中国共産党がうまくやってるから大丈夫、大丈夫。大丈夫ったら大丈夫」つってたわけで。
WHOテドロス事務局長、ご承知のとおり、中国から多額のODAをいただくエチオピアの元外相だ。
【事務局長の似顔絵】
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/gryphon/20200301/20200301022633.jpg
発言内容も二転三転。日本を「懸念国」に入れたと思ったらすぐ外すし。何の根拠も信念もありやしない。
それにしても、世界のメディア(もちろん日本も含む)は、なぜこんな人の言うことをありがたく拝聴するのかね。WHOの事務局長だから? そりゃもちろんそうだろうが、この人にその資格がないことは、すでに明白だろうて。
■いつ終わるのかなぁ
それにしても、この大騒ぎ、いつになったら終わるのかなぁ。
こういう場合って、よくあるじゃないですか、時がある程度経った頃「日本だけが騒ぎすぎ」「他国ではもっと冷静だったよ」みたい話があって「ああ、そうか」と沈静化したりするってパターン。
まあ、いわば「形を変えた外圧」だ。セルフ外圧。外からどう見える? というのを考えた後、少々冷静になって「てへ、ちょっとやり過ぎちゃったかな」なんて思っちゃうという。
だけど、今回は、日本以上にタマラナイことになってる国だらけでね。
結果もタマラナイし、騒ぎっぷりもタマラナイ、コストコとかに買い占め部隊殺到、で、結局、医療崩壊中、みたいな話。国別の死者数だけを冷静に較べると、なんだかガタガタ騒いでる国の方が、じつはダメダメだってことが分かってくる。
しかしね、ここまでになると「日本だけだヨ」という必殺技もきかず、ひたすら首をすくめてウイルス禍が行きすぎるのを待つばかり。
経済への影響が本気でチョー心配。このままでは,コロナで死ぬ人よりも経済的に行き詰まって自殺しちゃう人の方が多い、なんて笑えない現実が訪れかねないよ。
となりの国ではすでに経済崩壊の兆候が出始めてるというけれど…。
【本日の新型コロナウイルス(米ジョン・ホプキンズ大学)】
https://gisanddata.maps.arcgis.com/apps/opsdashboard/index.html?fbclid=IwAR1OQ2ojWGK-wvuGF4rkguv2IaicEC1PAn87be3_1eO4TM2B3swHcgqTS4M#/bda7594740fd40299423467b48e9ecf6
【ヒキタ解釈のオススメ本(たまに非オススメあり)】
『住めない街』週刊東洋経済2020年2/1号 東洋経済新報社
ほんの少し前の『週刊東洋経済』のバックナンバーであります。
ああ、日本が未曾有の大水害に見舞われていたあの時期が、とうの昔に感じるよ。
だけど、日本の地方都市を襲う厄災は、自然災害だけじゃない、単なる人口減も、そのまま自治体の崩壊に結びつく。このままではもう社会インフラが維持できない、そんな自治体が出始めている。
いろいろデータが並べられた本書の中、私が一番ショックを受けたのは、地方都市の「水道代」だった。水道代ってのは、必要経費に応じてとはいうものの、自治体が独自に決めることのできる財源で、自治体の経済の逼迫度がそのまま透けて見えると言われている。
全国で一番高いのが千葉県勝浦市。
水道施設の老朽化が深刻で、インフラの手当が必要。でも、お金がなくて、人手がなくて、住民も減り、高齢化が進み、しかもそのお年寄りたちが田舎に散らばってる。
このままでは住民サービスが不可能になる。
じつは勝浦、先日走った。房総半島を横断する道路沿いには、廃墟ばかりが並んでいた。開いてる店が一軒もなかった。元スーパーも、元ラーメン屋も、元ドライブインも、元タバコ屋も、みんな廃墟。
武漢からのチャーター機からおりた人びとの「検査までの隔離」を受け入れた、あの優しい人びとのまち勝浦市は、今そういう崖っぷちにいるのである。
【ヒキタ関連Kindle本】
「平成バブル物語 〜60年代生まれのための東京バブストーリー〜」(田崎仁志著)
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「津波から自転車で逃げられるか」疋田智著・NPO自転車活用推進研究会編集
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「自転車“道交法”BOOK」小林成基(NPO自活研)と共著 こやまけいこ:イラスト 木世(えい)出版社
「だって、自転車しかないじゃない」朝日文庫
「おやこで自転車 はじめてブック」疋田智監修 ぼちぼち自転車くらぶ著 子どもの未来社
「明るい自転車質問室」(ドロンジョーヌ恩田と共著)東京書籍
「自転車 困った時の即効お助けマニュアル」成美堂出版
「自転車ツーキニストの作法」SoftBank新書
「ものぐさ自転車の悦楽」マガジンハウス
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「自転車の安全鉄則」朝日新書
「今すぐ使えるクロスバイク図解マニュアル」大泉書店
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「自転車をめぐる冒険」「同・誘惑」(ドロンジョーヌ恩田と共著)東京書籍
「それでも自転車に乗り続ける7つの理由」朝日新聞出版
「自転車生活の愉しみ」朝日新聞出版
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